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【自治体必見】公立園へのおむつサブスク導入の注意点

保育園へ紙おむつを直接お届けする「おむつサブスク」ですが、ここ1−2年で自治体の運営する公立保育園への導入も少しずつ進んできています。また、今年度に入り保護者の方から公立の保育園への導入を希望する声も少しずつづ増えてきたことから、検討を開始し始めたという自治体も多いのではないでしょうか。ただ、「おむつサブスク」を提供している業者も多数あり、サービス内容、導入実績も一見するとどこも同じで、具体的に何を基準に選べば良いのか頭を抱えているご担当者の方も多いのではないでしょうか。そこで本記事では、おむつサブスクを公立の保育園へ導入する際に考えてみたい点を記事にまとめてみました。あくまで一例ですが、ぜひ自治体にあったおむつサブスクを選ぶ際の参考にしてみてください。

保育士の業務負担は軽減される?

保護者目線で見ると、おむつサブスク導入によって、持ち物が減ることに加え、おむつに名前を書く作業がなくなりますので、コストを考えなければ負担軽減になることは間違いないサービスになります。一方で、保育士の負担軽減については、保育園でのおむつの管理方法によります。自治体の管理する公立園では特に多いのですが、今は保護者に紙おむつの在庫管理のすべてをお願いしている場合は、おむつサブスクを導入することにより紙おむつの補充は保育士の業務になるので、保育士の業務負担が増える場合があります。ただ、「誰々ちゃんのおむつ」という概念がなくなり、おむつ替えの負担は減ります。

保育負担の少ないサービスを選ぶポイント

おむつサブスクは多くの業者がありますが、おむつの種類以外はどれも一緒のようにみえて細かい違いがあります。

(その1)おむつの補充方法

おむつの補充はおむつサブスクで保育士の先生が一番負担に感じる点です。保護者一人一人に補充の連絡をする必要がないものの、おむつが足りなくなる前に保育士の先生が注文する必要があります。そのため、保育園にあった方法を選ぶことが必要になります。

a.発注方法

  • 在庫定期報告タイプ:在庫数量を定期的に報告する業務負担がありますが、在庫がなくなる心配が少ないです。
  • 必要数量発注タイプ:必要な時に必要な分だけを依頼するので非常にシンプルです。依頼方法はオンラインで発注するタイプの他に、FAXやメール・電話のみというところもあります。

b.配送ロット

配送ロットは注文の際に発生する、一度に発注できる最低依頼数量の縛りのことです。例えば、配送ロット4箱以上ということであれば、保管場所がなくても最低数量の4箱は絶対に発注しなければ配送してくれません。大手ネットショッピングサイトのように1パックから発注できるものではないので注意が必要です。スペースの小さい保育園であれば保育士の先生が在庫場所を確保してやりくりする必要が出てきます。できるだけ配送ロットが小さいところを選ぶ必要があります。

c.配達スピード

お腹のゆるい子が多くて急におむつが足りなくなってしまうという場合もあります。保育士の先生もおむつのことばかり考えている訳ではなく、配達スピードが遅いと日々色々な業務をおこなっている保育士の先生の負担になってしまいます。

(その2)おしりふき

おしりふきなんてどれも同じとまだ考えておられる方もいらっしゃいますが、毎日使うものだからこそ保育士の先生の負担に繋がります。厚手・大判のおしりふきが使い放題だとそれだけで負担が減りますし、おしりかぶれの心配が減ります。おむつだけでなく、おしりふきのサンプルも手に取ってちゃんと確認することをお勧めします。

(その3)解約・変更手続き

他のサブスクと違いおむつのサブスクには必ず解約手続きが発生します。スムーズな解約手続きができないとおむつを卒業する園児がいる度に解約方法の確認や解約期限を過ぎてしまったなどの問題に対応する必要が保育士の負担に繋がります。保護者がオンラインで解約申請するだけのシンプルなサービスが好まれます。

公立の保育園へ導入する上で決めたい4つのスキーム

おむつのサブスクを導入する上で決めなければならない4つの項目があります。支払い方法・おむつ・予算・選定方法について選択肢があります。自治体にあった選択をする必要がありますが、選択するヒントになればと思います。

(その1)利用料金の集金方法

支払い方法は大きく2つ。保護者契約と保育園・自治体契約と言われてます。どちらかしか対応していないところがあるので注意が必要です。

パターン1. 保護者と業者で契約

  • 保護者様からサービス提供業者に直接お支払いいただく方法です。
  • 支払い方法が業者によって限定されてます(クレジット、口座振替、コンビニ払いなど)。
  • 決済代行手数料が100円程度発生する場合があります。
  • 解約も保護者が業者に直接申請し、保育園は毎月の契約者リストをシステム上か毎月送られてくるリストで確認します。
  • 申込・解約がうまくいかないと保育園で把握している利用希望者と実際に契約されているご家庭が不一致となる可能性があります。

パターン2. 保育園・自治体と業者で契約

  • 保育園でまとめて支払う方法です。
  • 銀行振込が一般的ですが、支払いのタイミングなど確認が必要です。

    (その2)採用するサービスを全園で統一するか

全保育園で同一のサービスを利用するのか、それとも保育園ごとに違うサービスを採用するかは自治体により様々です。

パターン1. 全保育園でサービスを統一する場合

保育園ごとにバラバラのおむつだと自治体で把握しきれず混乱を招くかもしれないですし、きちんとした選定の上でコストや品質、負担軽減など最もよいと思った業者1社に統一することは理にかなっています。ただ、小規模保育園がある場合配送ロット等を選定の条件に加える必要がありますし、所得層もバラバラなのでおむつの品質を維持しながらコストをシビアに見る必要があります。

パターン2. 保育園ごとに異なるサービスを採用する場合

公立の場合、上述のとおり地域や所得層もバラバラで園ごとに事情も違うためそれぞれで最適なサービスを選んだ方がよいとも言えます。

(その3)保護者全額負担 or 自治体負担

パターン1. 保護者が負担する場合

おむつサブスクを導入する際に最も多いのが保護者に全額負担してもらうパターンです。おむつサブスクは普通におむつを購入するのと同じコストか少し高いコストで導入が可能なので、仮に保護者負担としたとしても保護者にはメリットがあるため自治体は子育て支援を謳うことが可能です。また保護者から強い要望があったり、世の風潮もあり導入せざるを得ない場合も自治体は負担なく導入することが可能です。なにより予算がつかないのでスピーディーに進めることも可能です。
ただ、保護者負担とする場合は、全員加入にならない場合が多く、利用する人と利用しない人が混在します。利用者が多い方が保育施設としては楽になるので、少しでも利用者が増えるようトライアルを実施したり、例えば契約時に家庭用にサンプル特典がもらえたりと協力的な業者を選ぶ必要があります。

パターン2. 一部もしくは全額を自治体で負担する場合

自治体で費用を一部か全額負担する場合は保護者の費用負担が減るので全員加入を実現できるだけでなく、子育て支援としてメディアに強くアピールできます。ただ、保育園に行ってない家庭が不公平に感じる場合がありますので、一部負担とするか、児童館へおむつを設置するなど保育園に行ってない家庭への支援も同時にすることを検討しても良いかもしれません。

(その4)選定方法

最終的に保護者か保育園に選定してもらう方法と自治体の方で決めてしまう2パターンがあります。

パターン1.保護者・保育園による選定(難易度:低)

自治体の方である一定の条件を設定し、条件を満たす業者の中から保護者アンケートによる多数決で決める方法と保育園の方で保育士の先生が負担の少ないサービスを選ぶ方法があります。最終的に費用を負担する保護者が自らサービス選定することになるため、対外的にも透明性が高く、選定結果について支持を得られやすいというメリットがあります。

パターン2.自治体による選定(難易度:高)

保護者負担でも自治体による総合判断で選定する場合があります。自治体なので一番安価なところを選ぶというのはわかりやすいですが、それだけではなくさまざまな理由があります。地元の業者や地元に工場のある紙おむつメーカーを利用できるサービスを優先したり、おむつの廃棄処理とセットであったりと様々な観点で判断しています。ただし、最終的な費用負担者である保護者の意見を反映していないため、パターン1と比較して保護者の理解を得ることが難しくなります。また、おむつサブスクは保護者が負担する利用料金が業者によって異なるため、導入後に保護者や市議会議員の方々に選定理由について開示を求められるケースが考えられます。

選定時に最低限は考えたい項目

業者を選定する際にある一定の基準を満たした業者を候補とする必要があります。例えば現行おむつを小袋に入れて廃棄しており、その小袋も供給してくれることが条件だったりと、それらは自治体によって重要視する項目が違いますので、参考までにいくつかご紹介させていただきます。

(その1)プライバシーマーク保有の有無

おむつサブスクではお子さんの名前や支払いのための情報など、多くの個人情報を取り扱うのですが、保護者契約の場合自治体が契約しないため、自治体の管理下から離れてしまいます。一方で自治体は責任を持って、適切なサービスを保護者へ紹介するという立場にあります。そのため、第三者機関によるセーフティーネットとして自治体でおむつサブスク導入の条件にプライバシーマーク(通称:Pマーク)を設定していることがあります。個人情報の適切な管理を求める声が高まるなか、なぜ自治体としてこの業者を保護者へ紹介できるのかを説明する上では必要な観点と言えます。

(その2)実績

おむつサブスク自体が市場で認知され始めたのがここ数年であり、かつ全国の自治体で導入している自治体は数えるほどしかありません。そのため、導入実績よりも自治体の要望に合わせることができるかを重視する方が賢明かもしれません。例えば、該当の自治体への配送に対応しているか、自治体の希望する条件に合わせてサービスを変えることが可能かなどが挙げられます。

<自治体からの要望の一例>

  • 1箱から配送できるか
  • 自治体と個別に契約書を結べるか
  • 自治体にまとめて請求することが可能か
  • 2ヶ月間の無償お試しを提供可能か
  • おむつの廃棄をセットでサービス提供可能か
  • おむつ廃棄までの園内保管用に小袋などをセット提供可能か
  • 指定の決済サービスでの決済が可能か

(その3)実証実験(無料トライアル)

保育施設での運用確認のためはもちろんですが、保護者の加入率に影響するため、ほぼ必須の条件と言えます。

パターン1. 選定前に実施

選定前に実証実験を行う場合、保護者へのニーズ調査という意味合いが大きいです。おむつサブスクを実際に体験してみてもらわないとわからないことも多いため、選定前に実証実験を行う場合が多いです。ただ、導入を前提とした実証実験しかNGという業者もあり、実証実験をしたからといって必ずしも契約する必要はないという業者を選ぶ必要があります。

パターン2. 選定後に実施

保護者からのニーズがしっかりしていたり、自治体負担の場合は先に選定をしてしまい後から特定の業者で実証実験をするケースがあります。選定時に業者の選択肢が広がりますし、実証実験後に問題なければそのまま導入に進むことが可能です。

(その4)おむつの種類

おむつのサブスクを導入する場合、おむつが園ないしは自治体すべてで統一のおむつになってしてしまいます。保護者様の中にはガサガサのおむつは嫌という方もいらっしゃいますので、おむつの品質が悪いと導入のハードルとなってしまう可能性があります。ただ、保育園でのおむつの使用において最も重要なことはかぶれないことですが、保育園の場合交換頻度も高く、おしっこに触れている時間が短いためかぶれる可能性は低いと考えられます。

国内の主要なおむつメーカー6社とブランド

メーカー名おむつブランド(一例)
P&Gパンパース
ユニ・チャームムーニー
花王メリーズ
大王製紙グーン
王子ネピアGenki!
DSGミラフィール(※)

※2020年より日本で販売を開始した国産の紙おむつ。SNS世代の保護者層の間で話題の高品質な紙おむつです。

(その5)ICT連携

公立保育園でも導入が進んでいるICTですが、導入したからには最大限活用することが必要になります。そこでおむつサブスクと連携できればとお考えになると思います。自治体が導入しているICTと必ずしも一致しないですが、多くのおむつサブスク業者がICTと連携をしていますのでICT導入している自治体は一度確認してみてもよいかもしれません。

最後に

様々な観点から自治体へのおむつサブスク導入に際して考えなければならないこと、気をつけなければいけないことを本記事でご紹介させていただきました。いかがでしたでしょうか。自治体に合ったおむつサブスクを導入できるといいですね。最後に自治体向けのおむつサブスクに力を入れているサービスをご紹介させていただきます。ぜひ参考にしてみてください。

 

 


※本記事は、株式会社ブリッジウェルがおむつサブスク「ミラフィールビズ」の導入経験を通して得た情報をもとに記載しています。そのため、本記事の内容は原則としてミラフィールビズのサービス提供内容がベースとなっています。他社のサービスを評価・比較するものはございませんので、ご注意ください。

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